太陽光発電は電気を作る設備なので、電磁波が心配という人もいるのではないでしょうか?実際、「近所で始まった太陽光発電の影響で体調が悪くなった」などと言う人もいます。
果たしてそれは本当のことで、科学的に証明されているのでしょうか?
様々な情報から、太陽光発電設備から発生する電磁波について、健康への影響を検証してみました。
電磁波とは
電磁波とは、電場や地場の変化によって発生する波のようなもので、一般的に目に見えたり存在を感じることはありません。
電化製品はもちろん、スマートフォン、医療機器、電車などからも電磁波は発生するので、現代生活を送る上で電磁波を避けることは実質的に不可能です。
それどころか、太陽の光や紫外線も電磁波の一種なので、地球上で生活する限り常に電磁波に晒されることになります。
つまり、一般的な生活を営む上で電磁波を気にしすぎる必要はないということです。ただし、強すぎる電磁波は問題となることがあります。
太陽光発電設備から発生する電磁波
太陽光発電設備も電気に関わる装置なので、電磁波が発生しています。メーカーや製品により異なりますが、電磁界情報センターのデーターでは、太陽光パネル(モジュール)から20cm地点の電磁波は80ミリガウスです。
80ミリガウスとは、携帯電話から発せられる電磁波の強度と同じくらいになります。電磁波は距離が遠くなると極端に影響力が小さくなる特性があるため、屋根の上に置いてある太陽光パネルの電磁波はそれほど気にする必要はないと言えるでしょう。
光エネルギーを電気エネルギーに変える装置、パワーコンディショナー(パワコン)からも電磁波は発生していると考えられますが、常に至近距離で生活しな限りは問題ないと考えられます。
WHOでは1,000ミリガウス以下、日本では900ミリガウス未満であれば、問題ないという見解のようです。
太陽光発電の電磁波の影響は実証が難しい
すでに説明したように、太陽光発電設備からの電磁波が健康に大きな影響を及ぼすとは考えにくいです。
また現代生活では、太陽光など自然界のものを含め、電磁波を発生するもので溢れているため、太陽光発電設備からの電磁波のみの影響を測定するのは非常に難しいと思います。
たとえ太陽光発電設備から電磁波が発生していても、健康に影響を及ぼしているのは他の電化製品などから発生している電磁波の可能性も否定できないからです。
実験自体が完全に不可能というわけではないでしょうが、確かなデータを得るためにはかなり大規模な研究を行う必要があり、現段階で調査される確率は低いでしょう。
【まとめ】太陽光発電の電磁波は心配不要
電磁波は日常に溢れているものであり、現状では太陽光発電設備から発生する電磁波の健康への影響を心配する必要はなさそうです。
メーカーによっては電磁波に関係するデータを持っている可能性もあるので、気になる方は問い合わせてみても良いでしょう。